Phantom4のバッテリーの性能と取り扱いの注意ポイント

ドローンの代表格でもある『DJI Phantomシリーズ』の最新型『Phantom4』。

空撮動画を撮るとなると、人里離れたところまで足を運ぶことが基本になってきますが、せっかく遠くまで出かけたのに途中でバッテリー切れなんてしてしまったら、とても残念ですね。

今回は、Phantom4のバッテリーがどれくらいの持つのか?そしてバッテリーを長持ちさせて少しでもドローンを長く飛ばすためのポイントをお伝えしていきたいと思います。

また、ドローンのバッテリーは取り扱いにも注意が必要です。Phantom4のバッテリーの取り扱い方法についても併せて解説していきたいと思います。

Phantom4のバッテリーの持ち時間・充電時間のアレコレ

まずは、Phantom4のバッテリーの持ち時間や充電時間などの性能面について解説していきましょう。

バッテリーの持ち時間

Phantom4シリーズの最大飛行時間(バッテリーの持ち時間)ですが、公式サイトによると

  • Phantom4:約28分
  • Phantom4 PRO・Advanced:約30分

とありました。

しかし、これはバッテリーもフルに充電された新品で風などの抵抗がない時のフライトを想定されているので、実際にはもう少し短くなるでしょう。

1つのバッテリーでの飛行時間は長くても25分程度とみておいた方が良いでしょうか。

バッテリーの充電時間

一方で充電が切れた状態のバッテリーを充電する時間は、残量にもよりますが1時間程度かかります。

例えば、バッテリーを合計2つ持って行ったとすれば、約20分で1つ目バッテリーを交換して仮に出先で充電できたとしても充電中にもう一つのバッテリーの充電も切れることになります(実際には使用後のバッテリーは高温になっていてすぐに充電できないのでもっと時間がかかります)。

ドローンをガッツリ楽しみたいのなら予備のバッテリー1つだけでも少し物足りなさを感じてしまいますね…。

Phantomシリーズバッテリ-の取り扱いの注意点

このように、Phantom4のバッテリーは少し持ちが悪いと感じてしまうかもしれません。

しかし、よくよく考えてみると手のひらサイズのあのバッテリーだけで1㎏以上するドローンを30分も飛ばしているのだからかなりのパワーを持っていると言えます。

Phantom4のバッテリーにはリポバッテリー(リチウムポリマーバッテリー)が使われていますが、あのサイズであのパフォーマンスを発揮するために扱いが難しい材料も使われていますので、取り扱いには十分注意が必要です。

こちらでは、Phantom4のバッテリーの取り扱い方法について解説していきますので、十分理解して取り扱っていくようにしましょう。

DJIが出している「PHANTOM4インテリジェントフライトバッテリー安全ガイドライン」をもとに特に大事なポイントを解説していきます。

ドローンのバッテリーの充電をいい加減にして火事になってしまったなんて話もありますから十分注意しましょう。

高温に注意

まず、バッテリーの高温に注意です。

使用後のバッテリーは高温になっていますので、一旦冷めてから充電するようにしてください。

また、日本国内ではそこまで該当することも少ないのですが、40℃を超える気温での充電も発火の危険性を高めます。

特に夏場の社内での充電などには注意です。

ギリギリまで放電しない

上で最大30分までの飛行が可能とお伝えしましたが、ギリギリまで使用することにより簡単にバッテリーが壊れてしまう可能性もあります。

また、墜落の危険もありますので、フル充電でも20分程度のフライトを目途に操縦しましょう。

充電環境には注意して目を離さない

また、充電中に周りに可燃性の高いものを置かないようにしましょう。

充電時間も1時間程度と長めなのですが、充電中は放置しないようにしてください。

DJI Phantom4のバッテリーはフル充電になると自動的に充電が停止するように設計されていますが、完全に充電がされたのならすぐに接続を取り外すようにしましょう。

DJIの正規品を使う

正規品はどうしても高くなってしまい、アクセサリーを購入するとなると非正規品の安さに目がいってしまいがちです。

しかし、純正以外のアクセサリーの使用は故障や事故のもとです。

特にPhantom4は安い買い物ではありませんので、非正規品で充電して故障をしてしまったのでは話になりません。

さらに上でお伝えしたように、他のガジェットなどと比べても危険度が高く取り扱い注意なのでドローンに限っては極力正規品を使っていくようにしましょう。

バッテリーの廃棄方法

バッテリーもいずれ寿命がきて捨てる時がきます。

しかし、ご説明の通り危険度が高いPhantom4のバッテリーをそのまま捨てるのはやはり止めておいた方が良いところ。

Phantom4のバッテリーを捨てる場合は、完全に放電してから破棄することが鉄則です。

まずは、機体にセットしてモーターを稼働させて放電した後に、濃度3~5%の塩水に3日程度浸けて完全に放電します。

さらに心配な方は電極をテープなどで絶縁すれば完璧です。

さらにさらに、Phantom4のバッテリーには貴重な材料も使われていますので、電気屋さんなどに置いてある電池用のリサイクルボックスに入れてあげるとなおよしですね。

近くの電池リサイクルボックスは一般社団法人JBRCの「リサイクル協力店検索」から探すことができます。

Phantom4のバッテリー切れに対応する方法

1つのバッテリーでのフライトは約25分。

新品でPhantom4を購入した方は予備のバッテリーも付いているかと思いますが、それを合わせても50分。

うむ。少し短い…。

ここではPhantom4のバッテリーを少しでも長引かせるための方法をお伝えします。

予備のバッテリーを持ち歩く

まず、最も簡単で確実な方法は予備のバッテリーを少しでも多く持っておくということですね。

ただ、Phantom4の正規バッテリーは1つ2万円程度します。公式ストアでもそれ以外でもそれくらいします。

お伝えのように非正規品は様々なリスクがありますのでおすすめできません。

決して高い買い物ではないので、操縦の経験を積んで慣れてきたら2個目3個目のバッテリーを購入していきましょう。

最終的にはバッテリー3つは持っておきたいところですが…。

バッテリーチャージャーを持っていく

充電に多少の時間はかかってしまいますが、出先で充電が出来れば2回目、3回目のフライトも可能になってくるでしょう。

近くに充電が可能な施設があれば良いのですが、ドローンを飛ばすとなれば、人里離れたところにもなってくるかと思います。

そのような場合は「カーチャージャーキット」がおすすめです。

車のシガーソケットから充電可能で、価格は8,000円程度です。

車で撮影・フライトに出かける方は持っておいても良い1品ですね。

また、バッテリー充電ハブでバッテリーを3台同時に充電することもできますので、長時間のフライト・撮影をお考えの方は持っておいてもいいかもしれません(価格は1万円少々)。

風の強い日・時間のフライトは避ける

ここまでの内容は、「アクセサリーによってバッテリーの持ちの短さをカバーしましょう」という内容ばかりでした。

結果的にアクセサリーの購入資金も高くなってしまいますね。しかも、正規品はそこそこの値段がする…。

わずか数分程度の気休めかもしれませんが、風が強い時と無風の時のバッテリーの持ちには数分の違いがあります。

Phantom4はGPSによって安定したホバリングができますが、風が強いということはそこに留まろうとしてパワーを消耗してしまいます。

バッテリーの消耗は早くなり、墜落の危険性も高いですから風が強い時のフライトはなるべく控えるようにしたほうがよいですね。

現場に行って風が強いようでしたら、少し待機することも方法の1つです。

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まとめ

いかがでしょうか。

まず、Phantom4のバッテリーは非常にデリケートですので、今回お伝えした注意事項はきちんと守って取り扱うようにしましょう。

当然、Phantom4購入時に同封されているバッテリーのガイドラインにも目を通しておいてください。

また、バッテリーの持ちが良いとは言い切れませんので、いずれは予備のバッテリーも含めて3つくらいは持っておきたいところですね(正規品を推奨します)。