念願のドローンを手に入れたのであれば、早速綺麗な風景を取りに行きたい…!ところですが、まずは比較的に安全な場所(障害物が少ない、水辺でないなど)でドローンの練習をしましょう。
飛行に制限がかかっている区域での飛行許可を国土交通省からもらうときも最低でも10時間以上の飛行経験を求められますし、いきなり本番で何十mも上空に飛ばして墜落、ましてや人や物にぶつけてしまったなんてことになれば、とても大ごとです。
そこで今回は、ドローン初心者のために初めての練習でここだけは抑えておきたい練習方法と練習をするときの注意点についてご説明していきたいと思います。
『千里の道も一歩より』。目的が素敵な空撮動画を撮るにせよなんにせよ、まずは基本的な操縦に慣れるための一見地味に思えるかもしれない練習からマスターしていってください。
目次
ドローンの練習をするときの注意点
たかが練習と思うことなかれ。
まずは、ドローンの練習で気を付けておくべきポイントからご説明していきますので、しっかりと肝に銘じておくようにお願い致します。
練習する場所には注意
まず、練習だからといってどこでもドローンを飛ばしていいわけではありません。
ドローンの飛行には様々な規制があり、例え数m上空を飛行させる場合もきちんとルールを守らなければなりません。
特に該当してくるポイントが、人口密集地での飛行の制限です。
人が多く生活する区域では基本的に200g以上のドローンは許可無く飛ばすことができません。
また、仮に人口密集地以外であっても、近所の公園などで子供たちが遊んでいるような場所での飛行も事故の原因になりますので止めておいてください。
ドローンを飛ばすからには、ドローンのルールを知らなかったでは済まされません。以下の記事などを参考にしていただき練習場所も安全で人が少ない場所を選ぶようにしましょう。
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「ドローンの規制」
いきなり高く飛ばし過ぎないこと
性能が良いドローンであれば、地上から数百m上空にだって飛ばすことはできるでしょう。
しかし、上で触れたドローンの規制(航空法)でも、原則的に地面から150m以上の飛行はできませんし、そもそも初心者がそのように高々と飛行させれば事故のリスクも高まります。
練習時の飛行の高さはまず目線の高さから。
徐々に2m~5m~10mと、段階的に高度を上げていくようにしていきましょう。
全く初めての初日の練習では高くても5m以内に留めておくことをおすすめします。
プロポの操作はゆっくりと
ドローンのコントローラーをプロポと言いますが、人によってはこのプロポのスティックを一気に傾けてしまう方もいます。
するとどうなるかと言うと、機体も一気に上空に上がったり、前後左右に移動したり、さらにはそれに焦って再び反対側にスティックを傾けて…。
そのようなことでの墜落も実際にあり得ます。
高性能のドローンであれば、60㎞/hなど簡単に出てしまいます。それが人や物にぶつかってしまったら…。
嫌な想像ができますよね?
初めての練習では、プロポのスティックの方向け加減もわからないと思います。
慎重すぎるくらい慎重に、じわじわと傾けていく感覚で十分です。いきなり激しい操作をしないように気を付けましょう。
STEP1|離着陸とホバリングの練習
それでは、ドローンを飛ばすにあたっての大切な心得を理解していただいたところで、実際にドローンを飛ばすときに抑えておきたい練習法を順追ってご説明していきます。
STEP1は離着陸とホバリングを練習しましょう。
ちなみにプロポの操作方法には主に2種類あり、お持ちのドローンがどちらのタイプなのかを理解した上で操作していってくださいね。
モード1 |
モード2 | |
左スティック:横 | 左右旋回 | 左右旋回 |
左スティック:縦 | 前後移動 | 上昇・下降 |
右スティック:横 | 左右移動 | 左右移動 |
右スティック:縦 | 上昇・下降 | 前後移動 |
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「ドローン送信機のモードの違い」
離陸
まず、当たり前ですがドローン飛行の第一歩は離陸させるところからです。
極力、平らになっていて砂ぼこりが舞いにくいコンクリートの上などから離陸させていきましょう。
全く初めてのフライトとなれば、プロペラを回転させてから離陸させるまででもちょっとドキドキしてしまいますね。
ちなみにPhantom4PROの場合、
- プロポの両方のスティックを“八の字”に傾けてプロペラ回転
- 上昇スティックを傾けて離陸
となります。
ホバリング
離陸できたら、機体を目線くらいの高さで維持させましょう。
これをホバリングと言いますが、GPS付きのドローンでは多少の風があっても現在地に留まろうとするのではホバリングも簡単です。
練習の時にはGPSをOFFにしてもいいでしょう。
基本的に上昇・下降の操作しか行いませんので簡単ですね。
ここで意識していただきたいことが、実際に何mの高さにまで上昇しているのか送信機のモニターなどを見てチェックしてみることです。
初めてのフライトでは高くても5m程度に留めておきましょう。実際にやってみると分かりますが、5mでも結構な高さに感じられるかと思います。
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「GPSドローンができること」
着陸
10秒程度ホバリングができたのであれば一旦着陸しましょう。
こちらも平面で砂ぼこりが舞いにくい場所にゆっくりと下降していきます。
着陸したらプロペラを止める方法も試しておいて下さいね。
Phantom4の場合、着陸後にさらに下降へスティックを傾け続けることでプロペラが止まります。
これでSTEP1は終わりです。
STEP2|方向転換の練習
STEP2は、ホバリングさせた状態で機体を旋回させてみましょう。
プロポのモードが1でも2でも左スティックの左右で機体の向きを変えることができます。
ドローンには、基本的にどちらが正面か分かりやすいようにLEDが点滅したり色がついていたりしますので、少し離れたところから見ても目視で前後どちらかが分かるようになっておきましょう。
どっちが正面か分からなくなって、焦って反対方向に移動させて障害物と衝突なんてこともありますので、正面を把握するということは実は大事なことなのです。
STEP3|前後左右移動の練習
ドローンの向きを把握することができたら、今度は前後左右に移動させてみましょう。
ここからパワポのモードによっては左右両方のスティックを使いますので、少し難易度が上がってくるかと思います。
モード2の場合、右スティックだけでゲーム機のコントローラーのように前後移動することができますので、比較的に簡単だと思います。
ここでの注意点は上でもお伝えしたようにスティックを傾け過ぎないこと。
ドローンによっては数十km/hは簡単に出てしまいますし、それだけのスピードが出てしまっていると簡単には止まりません。
そもそもドローンフライトの主な目的である空撮を撮る場合には、スピードを必要とすることはそこまで多くありません。
ましてや初心者なのですから、ゆっくりと慎重に慣れていけば大丈夫です。
STEP4|8の字を描きながら移動する練習
STEP4では、正面を向いたまま曲線を描きながら進んでいきましょう。
8の字を書くように進んでいくことを意識してみてください。
方向転換をしながらの前進になりますので、慣れるまで少し時間がかかるかと思います。
ただ、この動きをマスターできることにはドローンの動きも感覚的に分かってくるかと思いますので、何度も練習してみましょう。
STEP5|目的物をとらえたまま移動する練習
STEP5では、中心を向いたままドローンが円を描くように移動させます。
特にカメラ付きの空撮ドローンを練習中の方は、この技術が身に付くことで撮影での表現の幅も広がります。
実際にドローンの持ち運びに使ったバックや練習場にある大きくて目立つ対象物を一定間隔を保ちながらきちんと撮影できるまで練習してみるのもいいですね。
こちらも難易度は高めなので練習あるのみです!
1時間程度である程度形になってきたのであれば、かなりセンスはいいのではないでしょうか(残念ながらそうでなかった方も慣れれば誰でもできます!)。
まとめ
いかがでしょうか。
今回は、初心者向けのドローン練習法をご紹介していきました。
初心者向けとは言え、STEP4と5はなかなか難しいと思いますので、何度も練習して是非とも形にしていただければと思います。
今回はご紹介していませんが、さらにはカメラの角度を調整しながら高度を上げてなんて方法もありますので、まずはこちらの5つをマスターしてさらに高い操縦技術を身に付けていきましょう!
また、最初の方にお伝えした注意点は練習だからといってないがしろにせず、キチンと注意してフライトするようにして下さいね。